Knew Day / (K)NoW_NAME

アニメ「灰と幻想のグリムガル」のオープニング主題歌で、アニメ音楽ユニットの(K)NoW_NAMEがアニメ全体の楽曲を主題歌を含め担当している。
このオープニング曲は同ユニットのAyaka Tachibanaさんが担当している。

この曲は楽曲単体としても非常に見どころは多いが、アニメ作品ありきの曲でもある。そして、それが素晴らしい作品なのだ。

アニメの内容としては、主人公たちがファンタジー的な世界に迷いこんだことから始まる物語だ。集団召喚もので、召喚以前の記憶はない設定となっている。
英雄譚というよりは右も左もわからない異世界で生き抜く主人公たちの生々しい物語となっている。
物語序盤で主人公パーティの精神的支柱ともなっていた青年が戦死するなど物語はシリアスで、その中で希望や生きる意味を見つけていくようなストーリーだ。

全体に水彩調の美しい絵とそれにあった音楽、重厚で敵側心情にも入り込みそうな物語と非常に素晴らしいアニメーション作品だった。

この主題歌もそれに沿ったもので、その歌詞はまさに主人公たちの苦悩や喜びを表現したものになっている。
そして、その楽曲もその世界観に沿ったものだ。

イントロで使用されているのはフィドル。アイリッシュ楽器だ。
楽器自体は基本的にヴァイオリンと同一だが奏法が異なり特徴的な音がする。
見事な速弾きや表現力だが、ヴァイオリン奏者と比べフィドル奏者は圧倒的に少ないため、誰が弾いているのか気になるところ。
フィドルを使うのは民族楽器を用いることでファンタジー的な世界観を表現しているのだろうか。

フィドルという楽器選択も珍しいが、それを抜きにしても(たとえヴァイオリンだとしても)非常にメタリックな楽曲に擦弦楽器を用いるというのは比較的珍しいし、難しい。それ自体はオーケストラ的に用いることはあるにしても、ソロで、非常に積極的かつ構成の核として用いられるというのはなかなかすごい。

基本的な構成はギター、ベース、フィドル、ピアノ、ドラム、ヴォーカルだが、その少ないトラック数を感じさせない重厚さはやはりフィドルの旋律が音楽に奥行きを与えているのだろう。

また、Aメロ歌詞はうつむき加減で、Bメロで前を向き、サビでは力強い言葉を並べる歌詞に合わせるようにAメロはダウンフレーズ、Bメロは動きの少ないフレーズのあとにアップフレーズとなり、サビはアップフレーズであるというシンプルだが作るのは比較的難しい演出を見事に決めている。

歌詞、フィドルの演奏とオーケストレーション、メタリックなアレンジ、フレージング、そしてAyakaさんのヴォーカル全てが調和し、さらにアニメ物語の世界観と合わさって稀有な名曲となっている。

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